News

2024.03.07

こんなにあります! 除雪車の種類

2023年12月下旬、只見川電源流域振興協議会から発行された情報誌「つなぐ奥会津」。その特集として誌面に掲載した「意外と知らない!? 奥会津の除雪」の中から、「主な除雪車の種類」をご紹介します。

 

今回は、奥会津の中でも積雪の多いエリア(南会津町・只見町・檜枝岐村)で国道・県道の除雪を管理する福島県 山口土木事務所の服部さんと酒井さんに、5種類の除雪機械について教えていただきました。取材・撮影は、本格的な降雪シーズンの直前である12月上旬に行いました。

福島県 山口土木事務所 酒井 祐世さん(左)、服部 隆行さん(右)

 

南会津町南郷地区に位置する福島県 山口土木事務所は、南会津町(田島エリア除く)・只見町・檜枝岐村の国道・県道計9路線、延長約178kmの車道の除雪を管轄しています。山口土木事務所の管理エリアは、除雪区分の第一種(1日の交通量が約1,000台以上あり、異常な降雪時以外は交通を常時確保することが望ましい区間)に該当する割合が福島県内で最も多い地域であり、計55台の除雪機械を所有しています。新たに降り積もった雪の深さが5cm~10cm以上の時を基準に出動するほか、降雪状況や気象予報などを参考に除雪を実施しています。

 

代表的な除雪機械1: ドーザー

道路に積もった雪や、路面上の圧雪を車道の左側に寄せます。人家の連なるエリアでは、投雪できる場所までドーザーで雪を運ぶ場合もあります。各地で広く使用されているタイプの除雪車です。

 

 

代表的な除雪機械2: ロータリー

ドーザーが車道の左側に寄せた雪を、前方にある赤い回転式集雪口(オーガ)から砕きながら吸い込み、投雪口(シュート)から路外に飛ばします。雪を飛ばす方向や距離は、シュートの向きなどで調節します。写真は、シュートを折りたたんだ状態です(シュートを立てた状態は「代表的な除雪機械5: 小型ロータリー」の写真をご覧ください)。

 

 

代表的な除雪機械3: 凍結抑制剤散布車

後方のタンクに入った塩化ナトリウムや塩化カルシウムを、回転する円盤を利用して道路に散布し、路面の凍結を防ぎます。写真は前方に除雪板(プラウ)が付いた特別車両で、福島県に1台しかありません。

 

 

代表的な除雪機械4: グレーダー

車両の中間に取り付けられたブレードで、路面の圧雪を取り除いたり、でこぼこの路面を整えたりすることができます。中通りや会津北部など、雪が比較的浅いエリアに多く配備されています。写真は、前方に除雪板(プラウ)が付いた車両で、圧雪除去と除雪を同時に行うことができます。

 

 

代表的な除雪機械5: 小型ロータリー

ロータリーのミニバージョンです。主に歩道の除雪時に使用します。幅約1.3mの赤い回転式集雪口から雪を吸い込み、立ち上げた投雪口(シュート)から川や路外などじゃまにならない場所に雪を飛ばします。

 

 

「主な除雪車の種類」が掲載された情報誌『つなぐ奥会津 2023年12月号』は、下記WebでPDFをご覧いただけます。

https://okuaizu.net/news/1411/