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| 南郷村 〜なんごうむら〜 / 伊南村 〜いなむら〜 |
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| 伊南川の清流が南から北へ流れる谷沿いに、南郷、伊南両村の集落が開けている。川の両岸はトマトやソバの名産地として知られ、夏から初秋にかけて、谷を抱く山々の深緑と、集落を囲む耕作地の鮮緑が美しい。同川は自然の恵みを与えるだけでなく、川と並んで走る旧沼田街道とともに、信仰と文化を運ぶ往還道でもあった。 |
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| 伊南川のアユ釣り |
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伊南川は毎年、7月から9月にかけてアユ釣りのシーズンを迎える。会津方部だけでなく、関東圏からの釣り人も多い。心配された夏の大雨の影響もなく、今年も釣果は上々で、体長25センチほどのアユが次々にあがっている。
栃木県から来た釣り人は、
「関東の渓谷で獲れるアユと比べて、味・香りが格段に良い」と話していた。 |
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| 信仰と文化の道 |
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一方、川とともに両村を貫く旧沼田街道は、かつて「信仰と文化の道」として利用された。街道に沿って奥会津三十三観音の二十三番札所「小塩観音堂」(伊南村小塩地区)から、三十三番札所「和泉田観音堂」(南郷村和泉田地区)まで十一の御堂が連なる。
このほか信仰・文化の跡をとどめる史跡は多く、南郷村の大新田地区には樹齢五百年
を超える杉がそびえる北野神社、道教から影響を受けた庚申信仰の跡を示す石塚「庚申塔群」などがある。
また、伊南村には、江戸期の会津仏師に大きな影響を与えたと言われる阿弥陀如来像(古町地区善導寺)、かつて農村歌舞伎が上演された「大桃の舞台」(大桃地区)などがある。カヤぶきの舞台は長い年月を経て退色しているが、重厚な造りが存在感を際立たせ、往時の華やかさを思わせる。 |
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小塩観音堂 |
庚申塔群 |
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樹齢500年を越える杉 |
阿弥陀如来像 |
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| 南山御蔵入騒動 |
しかし、「信仰と文化の道」が常に平和だったわけではない。享保5年(1720年)にはこの地域で農民一揆「南山御蔵入騒動」が起きている。一揆の代表らは江戸に直訴したが、幕府の弾圧を受け、首謀者とされた齋藤兵左衛門は斬首された。
現在、一揆側の拠点になった南郷村の安照寺(宮床地区)には「義民兵左衛門供養碑」がひっそり立っている。高さ一bにも満たない石碑の文字は半ば風化しているが、父祖の息吹をこの碑だけがわずかに伝えている。 |
義民兵左衛門供養碑 |
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